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まちづくりチョビット推進室
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第130回 ・御薗橋をキャンバスにしよう! ~820人の小学生大集合!

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まちづくり“チョビット”推進室<平成29年7月放送分>

馬: 馬場 昭光氏 (京都市建設局 道路建設課 係長)
石: 石垣 修治氏 (公成建設株式会社 土木G所長)
絹: 絹川 雅則  (公成建設株式会社)
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 左 石垣氏 右 馬場氏
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まちづくりチョビット推進室!
Give me thirty minutes,I will show you the frontline of “まちづくり” and “まちづくり” people in KYOTO.
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絹: 皆様こんにちは。まちづくりチョビット推進室の時間がやってまいりました。
この番組は地元京都の建設屋の目から見た京都の元気なまちづくりびとの紹介や、その活動の最前線をご紹介しております。いつものように番組のお相手は当まちづくりチョビット推進室 絹川がお送りいたします。
さて、本日ゲストですが、お二方お迎えしております。お一人目、京都市役所(俗に御池城と言う人もいますが)の建設局道路建設課 事業担当係長でいらっしゃいます馬場昭光さんです。
馬: よろしくお願いいたします。
絹: 馬場さん、よろしくお願いいたします。そしてもう一人、公成建設株式会社土木グループの石垣修治所長。
石: よろしくお願いいたします。

■第一章 観客の多い土木工事のおはなし
  ●事業の概要をお話しますと…
絹: さあ、お二人をお迎えしまして、今日は何の話をお聞かせいただけるのでしょうか。
皆さん、上賀茂神社の袂と言いますか、賀茂川に架かる御薗橋という大きな橋がありまして、今、工事中なんです。そちらの橋について、ご紹介をしていただこうと思います。タイトルは「御薗橋をキャンパスにしよう!~820人の小学生大集合!」と題して、お送りいたします。
まず馬場さん、市役所から御薗橋の方に行きます。だんだん橋が見えてきます。さて、今回の御薗橋の架け替え工事と言ったらいいのでしょうか。その概要を一般の方にバクっと説明していただけませんでしょうか。
馬: 御薗橋は上賀茂神社の玄関口に位置する橋でございまして、昭和12年に架けられた橋でございます。今でちょうど80年経っているなかで、老朽化も進んでいると。
絹: 御年80歳の結構ベテランの橋でいらっしゃったということですね。
馬: そうですね。それとご存知のように幅員が狭く、朝晩を中心に交通渋滞も起こっています。特に歩道が狭くて歩行者同士のすれ違いも、なかなかしんどいという状況のなかで、老朽化修繕に合わせて、橋の架け替えをして幅員を広げるという事業でございます。
絹: 幅員というと、幅ということですね。
馬: 幅です。歩道も車道も広くなるということです。
絹: 堀川通をずっと北大路辺りから御薗橋に向けて車で上がっていきますと、以前よりも橋の取り付け部分と言いますか、御薗橋に入っていく部分がきれいになったな、広くなったなという感じがしますね。御薗橋の架け替えに合わせてというか、その前にだんだんあの辺も整備されてきたんですね。
馬: そうですね。南側からずっと整備してきまして、今は橋の手前まできれいになっているという状況です。
絹: 御薗橋は幅が狭くて、老朽化、昭和12年とおっしゃいました。80歳。土木構造物の寿命と言いますか、土木の技術の方はだいたい何歳くらいだと学校で習われました?
馬: だいたい100年くらいと聞きますね。
絹: しっかりつくって100年、でも50年超えるとそろそろ考えようかとか、あるいは傷んできている所があるよという話もあります。それにしたら80歳というのは元気な橋だったんですね。
馬: そうですね。

●観客のやたら多い工事でした(笑)
絹: さあ、公成建設の土木グループの石垣さん、その現場の責任者として着任されました。馬場係長の概要説明に捕足することはありますか?
石: 一般の土木工事はだいたい山の中とか、海辺であるとか、市街地からはちょっと遠い所にあるのが、土木工事の一般的な環境なのですが、ここの御薗橋の架け替え工事に関しては、市街地の中での土木工事で、橋の架け替えと一言で言っても、色んな人が真横を通っていくような工事で、普通の土木工事とは一味違うような感じでしたね。
絹: そうでしたね。観客がやたら多い工事でしたね。近隣さんに御薗橋801商店街ですか。あそこも面白い商店街みたいですね。以前イベントで自転車タクシーをお使いになったり、一生懸命、まちを元気にしようとされている商店街です。もちろん上賀茂神社に参拝に行かれる方も多いですし、近所に学校も確か3つくらいありましたよね。
現場についた石垣さんは他の工事現場にない観客を毎日お迎えしながらの工事になったと(笑)。なにかリスナーの皆さんにご紹介できるようなエピソードはいくつかお持ちでしょうか。
石: もう、たくさんありますよ!現場を見に来られる地元の方ですけど、たまに来られるのではなくて、毎日来られますね(笑)。特定のお客さんなのですが、毎日来て、雨の日も傘をさして、半日近く現場におられる時もありますし。中にはずっと現場の進み具合を、簡易カメラで撮って、それをアルバムにして、「はい、監督さん、できたよ」と持ってこられる男性の方もいらっしゃいます。
絹: 馬場さんは京都市の建設局で、工事の発注者サイドでありますから、当然管理監督なさいます。京都市さん以外に監督が、地元にいはるわけですね(笑)。
馬: そうですね(笑)。私も石垣さんからこの前、そのアルバムを見せてもらったんですが、なんとも几帳面に撮っておられて、感心しましたね。
絹: 結構なご高齢の方だったんでしたっけ。
石: そうです。70歳以上80歳くらいの方ですね。またそのアルバムを毎日喫茶店に持って行って、お仲間に見せているらしいですね(笑)。で、現場に来られない方代表という意味も込めて、日々写真を撮りに来られているようです。

●注目されることのうれしさと、責任感と
絹: 馬場さん、こんなエピソードを、今まで公共工事と言いますか、インフラ整備だとか、色んな工事のご担当になったと思いますが、お聞きになったことありますか?
馬: ないです(笑)。怒られる事はあっても、毎日毎日来て関心を持っておられる方がいらっしゃるというのはなかなか…。
絹: そうなんですよ。我々建設屋というのは、もちろん建設局の方もそうですけど、インフラの公共工事では、ほこりを立てるし、うるさいし、「迷惑や、あっちへ行け」と、怒られこそすれという経験があるじゃないですか。それから思うと、なにかすごいうれしかった、注目して、「あ、できてきた」と、毎日写真を撮ってくださっている、何かほのぼのとするうれしさと共に、逆にめちゃくちゃ見られてる、失敗したらどうしようみたいなこと、思いませんでした?
石: 思います。やはり私はもっと見てほしい、フェンスとフェンスの隙間から、目を細めて覗いておられる方を見ると、「こっち来て、もっと見て」と思うこともたくさんあるんですけどね。やっぱり、現場で働いていらっしゃる方は、慣れてない方もいらっしゃって、見てほしくないとか…。
絹: 職人さんですね。
石: 見られることに慣れてない方も、中にはいらっしゃいますね。
絹: 橋の上からだけじゃなくて、旧橋と言いますか、今ある橋の南側に新しい橋ができたんですよね。だから橋の欄干と言いますか、高欄の所に手をついて、じっと近場でかぶりつきで見ておられたり、それから遊歩道で毎朝散歩、ジョギングされている方も見ていかれる。
石: そうですね、川の傍に座り込んで、ずっと見ていらっしゃる方もいらっしゃいます。
絹: やはり工事屋としては、工事屋冥利につきる現場だったのかもしれませんね。それだけ注目していただいたと。
さあ、その現場でもう一つくらい何か、リスナーの皆さんに橋のことを紹介できるエピソードをお持ちですか。
 
■第二章 土木工事とイベントと
   ●御薗橋をキャンバスに絵を描こう
石: ついこの間、6月の中旬から下旬にかけて、今、橋の床の部分が完成して、まだアスファルト舗装は載っていない、コンクリートの真っ白な状態の時に、近隣の小学校の児童さんに来ていただきまして、絵を描いて、ドローンで記念撮影するというイベントを開催させていただきました。
絹: 京都新聞のホームページからダウンロードしてきましたけど、結構新聞にも大きく載りましたね。これ、そもそもどういう所からスタートしたんですか?
馬: 公共事業のピーアールというのと、土木工事の担い手不足という課題があるなかで、未来のある子どもたちに対してアピールするようなイベントがないかという話をしていたなかで…。
絹: それはそもそもアイデアの言い出しっぺは誰なんですか。馬場さん?石垣さん?
石: 私の上司の籔田部長です。
絹: ほう、石垣さんの上司が…。リスナーの皆さんに、ちょっとお伝えやすいかなと思って、持ってきた資料の一文だけちょっと読ませてくださいね。
京都新聞社ニュース
タイトルが「御薗橋にみんなの絵、描けた!」
「京都北区の3小学校が制作。拡幅工事が進む京都市北区の御薗橋で周辺3小学校の児童がアスファルト舗装する前のコンクリート面に描いた絵が完成し、27日に記念撮影を行った。7月上旬に舗装工事が始まるため絵は見えなくなるが、子どもらは橋に残る思い出と一緒に写真に収まった。大宮小の全校児童と上賀茂小の6年、柊野小のアートクラブの児童計820人がそれぞれ絵を描いた。「賀茂川の四季」をテーマに、川と船山を背景として季節を表す桜やホタルなどを描いた。」
とあります。今流行のドローンで空撮って、ちょっとすごいじゃないですか。なんで820人も集まるんでしょう。
石: 大宮小学校さんは100周年記念の年でもあって、特に思い入れが強かったというか、その年にかけたかったという思いがおありのようで…。
絹: そうですね。平成29年度は大宮小学校100周年の年です。はじめは大宮小学校さんだけだったけれども、近隣の小学校も一緒にやろうよという話になったんですね。
実は私も本番の時に、ちょっと端っこにいさせていただいて、すごい良い経験をさせていただいたんですけど、お二人が当日のイベントで経験された逸話なんかを、いくつかご紹介いただけませんか。

●どうなることやら、ハラハラドキドキ
馬:  絵を描くにあたって、どういう色が必要なのか、事前にお聞きして準備をしていたんですが、なかなかうまくいってないところもありまして、ペイントの色がないということで、急遽こういう色を出せないかということで、用意している色から手探りで調合して求めている色を作ったということがありました。
絹: リスナーの皆さん、ちょっと想像していただけませんか。普段、真面目な硬い顔をして、「この工事、もうちょっとちゃんとせえよ」と言っているような監督側の発注者の人と、施工者の職人さんたちと仕事をやっている奴らが、裏方で一緒になって、ペイントの色を混ぜ混ぜしているんですね(笑)。笑うでしょう。
石: あっちこっちペンキをつけながらね(笑)。
絹: ほかに何か覚えておられることありませんか。
石: 小学校さんによっては、細かい所まで下書きをされている小学校さんや、ざっと下書きされる小学校さんや、下書きされない小学校さんもあって、下書きされない小学校さんについては、我々からしたら心配でして、「当日、大丈夫かな」と。でも、いざイベントが始まって、子どもさんたちが作業を始めると、やっぱり子どもさんの力って、すごいですね。迫力に圧倒されて、一気に描き上げて帰りましたけどね。一時はどうなるかと思いましたけど。

●御薗橋現場新聞のこと
絹: そしてそのお絵描きイベントだけじゃなくて、工事の説明をする資料を現場に置いたり、それから御薗橋現場新聞、ここに第7号というのがあります。こういう現場の進行状況を地域の人や小学校にわかりやすく、現場新聞を出している例って、あまりないんじゃないですか。
馬: そうですね。私も初めてですね。
絹: これは石垣さんが思いついたんでしょ?
石: そうです。
絹: 橋で今、こんな工事をしています。工程で今、最後の仕上げをやりますとか、所長さんとか、うちの現場の技術屋さんとか、にこっと笑って「こんな人たちがやっています」と、専門用語を使わず壁新聞みたいな感じで、ちょっとそこ説明をお願いします。
石: 地元の方や現場に近い小学校さん、中学校さんに、現場の塀に囲われた中で何をやっているのか、わかりやすいようにちょっとかみ砕いて、工事の進み具合とか、変わった建設機械の説明であるとか、そういったものを盛り込んで、月に1回、新聞を作って配布しています。新聞の中に私が作っているんですけど、「今月の職人さん」というのをトピックで一人選んで書いていまして、こんなことをしているんだというのを、地域の子どもさんたちに魅力アピールという形で、取り込んでいます。
絹: この号では東洋石創の忍穂(おしほ)さんという職人さんが取り上げられています。「世界遺産の上賀茂神社の表参道の架け橋である御薗橋の高欄を担当させてもらうので、すごい期待とプレッシャーを感じています」と、石をコンコンやっておられるのを、子どもも見てくれているんですね。
石: そうですね。うれしいですね。
絹: この工夫があったことも、小学生の皆さんが820人も来てくださったことに、ちょっと繋がっていたのかなという気がします。
石: 新聞を月に1回配りに、私が小学校まで行くんですけど、小学校に行くと目立つところに貼って頂いているので、「毎日、色んな児童さんが見てますよ」と先生がおっしゃっていただけるので、結構見てくれている人は多いのやなというのを感じました。

●てんやわんやでしたが、感動ひとしおでした
絹: さあ、今度は馬場さん。馬場さんもネタはいっぱい持っておられるでしょ?撮影アングルって、何ですか?
馬: 撮影アングルというのは、800人が来るので、どういったアングルで撮るときれいに写るかというのを、ぶっつけ本番ではなく、写真撮影の前に僕らの方で見て、このポジションでと設定したということです。
絹: だって静かに現場主体でやろかと言っていたら、そのうち副市長さんは来るわ、市長さんは来るわでだんだん大事になって、大変でしたものね。
でも撮影の後で子どもたちが、京都市の方々やうちの現場の職員たちと、「おっちゃんありがとう!」と言って、ハイタッチしたり、握手したりして、うれしかったなあ…。橋の部材のぶっとい鉄筋を撫でまわしている子もいましたよね。なんか不思議なイベントでした。
各地でこういう事に類するイベントは行われているようですが、自分たちが絡んで、近場で見せていただくと、また感動ひとしおみたいな。この子達、820人の中で将来うちらの業界へ、ちょっとでも来て!みたいな感じになりましたね(笑)。
石: 材料とか色々展示していたんですけど、手で持って実際に触ってみると、目の色が変わっていましたものね。
馬: 意外と食いつきは良かったですよね。

●「みっけ隊」のプレゼンもしました!
絹: それから京都市さんもご担当の方が出張って頂いて、※スマートフォンアプリケーションで建設局が開発された「みっけ隊」のプレゼンもされていましたね。
馬: そうですね。とりあえず広げていかなければならないものですから、色んな場面でピーアールしているところを、今回のイベントにも絡めてピーアールさせていただいたというところですね。
絹: この番組のヘビーリスナーの方なら覚えておられるかもしれません。同じく建設局から少し前にゲストに来ていただいて、一般市民がスマートフォンで公共施設のインフラの不具合を見つけた時に「道路に穴ぼこあるよ」とか「ガードレール曲がっているよ」とか気が付いた時に、パチッとGPS情報と写真をつけて、京都市の土木事務所に送ってねというアプリケーションを作られたんですよね。それが「みっけ隊」であると。京都市では市民の方々に、土木構造物やインフラの足元の事に興味を持っていただきたいと、京都市の高度技術研究所と京都市建設局が一緒になってつくりこまれた。それの解説をこの御薗橋のイベントでもなさっていたわけですね。
馬: お母さんがアプリ取っているよという子もいたんですよね。
※このみっけ隊アプリについては、第118回第123回にて特集しております。
宜しければこちらもお聞きください。

●足元の確かさを支える仕事と子どもたちと
絹: もう一つだけ、イベントあるいは御薗橋の工事全体で、忘れがたいお話とかありますか。
石: 私はこの御薗橋の現場で携わって2年近くになります。今、華々しく橋が架かっていますけれども、橋を支えている橋台とか橋脚という橋を支えるコンクリートでできた構造物を作った時の事が忘れられません。どうしても時期的に真冬につくらざるをえないところがありまして、冬にコンクリート構造物をつくった思い出がなかなか忘れられないんです。
絹: 本当は、コンクリートはあまり冷たい時に打ちたくない。だからジェットヒーターみたいなもので、ガンガン温めて寝ずの番をしたりするんですよね。でもきれいにできましたね。
石: そうなんですね。本当に温度計を見ながら、ヒーターの燃料が切れないようにお守をして、凍らないようにずっと見守っていたのが、なかなかやりごたえがありましたね。
絹: 全て現場の人たちの苦労、あるいは京都市建設局の人たちの苦労が、一般の方々に見えるわけではありません。さりながら今回の6月のイベントのように、一般の方々に来ていただいて、820人に絵を描いていただく、自分たちの足元に普段当たり前にある橋、道路、なでなでするように見ていただいた。それだけでもありがたいと感じてしまいます。
リスナーの皆さん、今日はちょっと変わったエピソードばかりでしたけど、お聞きになっていかがでしたでしょうか。皆さまの都市生活の足元を支える人たちが、ここにこうしておられます。その活躍というのは、普段は見えません。でも820人の小学生とその父兄たちが来てくださったように、見えないけれども足元にある確かさを支えることの大切さを、子どもたちの心に刷り込まれたイベントだったとしたら、ちょっとだけ期待が持てます。大切な事は実はちょっと見にくいのかもしれません。御薗橋に行かれることがあれば、こんなことがあったのかなと、もし思い起こしていただければ幸いでございます。
いかがでしたでしょうか。京都市建設局の道路建設課の馬場昭光担当係長と公成建設の土木グループの石垣修治所長というお二方をお迎えしての御薗橋イベント特集でした。また来てくださいね。
両名: はい、ありがとうございます。
絹: この番組は、心を建てる公成建設の協力と、京都府地域力プロジェクト、そして京都市景観・まちづくりセンターの応援でお送りしました。お二方、ありがとうございました。
投稿日:2017/08/01
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